甲野俊夫さんのケース
甲野俊夫サン(78歳)は妻:花子サン(68歳)、長男:太郎サン(48歳)二男:次郎サン(44歳)の4人家族です。
今回、俊夫サンは、自分の介護をしてくれている長男:太郎サンに全ての財産を相続させる内容の公正証書遺言を作成することとしました。
俊夫さんの財産は、ご自宅(土地1筆、建物1棟)のほかに農地が1筆。金融資産は預貯金が3か所の銀行、株式や投資信託が2か所の証券会社に預け入れられており、総資産は金4000万円です。
公正証書遺言 作成の流れ
1.公的証明書(住民票、戸籍謄本、印鑑登録証明書等)を取得し、今回の公正証書遺言の関係者に関する資料の準備等
まずは、遺言者の戸籍謄本、印鑑登録証明書、財産を受け取る相続人・受遺者の戸籍謄本(親子関係等がわかる)や住民票などが必要になります。
*遺言者が印鑑登録していない場合は、事前に公証人役場と打ち合わせをし、「認印+顔写真付き身分証明書の提示」で対応することが可能です。
2.通帳の写し、不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書、名寄帳、通帳の写しなど、財産に関する資料の準備
・遺言者の財産の内容、金額を特定するための関係資料が必要となります。
・不動産の場合には「登記事項証明書」や、毎年役所から送られてくる「固定資産税・都市計画税 納税通知書」が必要となります。
気をつけなければならないのは、固定資産税が発生していない不動産については、「固定資産税・都市計画税 納税通知書」に記載されていない可能性があり、市区町村役場・市税事務所に名寄帳等を請求する必要があります。
・預貯金については通帳の写し、残高証明書、株式や投資信託といった有価証券については証券会社から送付される「取引残高報告書」の写しが必要書類となります。
3.遺言内容の打ち合わせ及び決定
・どの財産を、誰に相続又は遺贈させるのか、遺言内容について打ち合わせを決定していきます。
・この際に、遺言者(今回のケースでは俊夫サン)の遺言内容が法律的に問題ないか、遺留分の侵害の対象者(今回のケースでは花子さんや次郎サン)である相続人の存在や、受遺者(今回のケースでは、太郎サン)が先に亡くなった場合は遺言が無効になるおそれがあるので、注意する必要があります。
更に「遺言執行者」を決めておくことも非常に重要です。遺言執行者の年齢の問題や平日に金融機関に赴くのが難しい等を考え、法律家である司法書士が遺言執行者をお引き受けすることで、これらの問題を解消しています。
4.公正証書遺言文案の作成
・遺言者との打ち合わせで決定した遺言内容をもとに、公正証書遺言とするための文案を作成します。
・公正証書遺言は、公証人役場が作成しますが、相続開始後にトラブルにならないように実際にお手続きをすることができるか否か、各関係機関に事前に打ち合わせをする必要もあります。
5.遺言公正証書の作成
・通常は、公証役場に訪問して公正証書遺言を作成しますが、事前に打ち合わせをしていれば、公証人が自宅や病院、入居施設に出張してもらうことも可能です。
・当日は、証人2名以上の立会が必要になることもご注意下さい。
・当日は公証人が遺言者の本人確認等をし、遺言内容を読み上げて確認し、遺言者・証人が署名捺印し、公正証書遺言は完成となります。
<司法書士に公正証書遺言作成を依頼するメリット>
公正証書遺言は公証人が作成してくれますが、公証人がどのような内容にしたらよいのか具体的にアドバイスしてくれるわけではありません。
これに対して、司法書士に依頼した場合は、遺言者の財産状況を把握し、各相続人の遺留分などを考慮した上で、ご依頼者の意思に寄り添った文案を作成し、公証役場との打ち合わせもすべて司法書士が行います。
また、先程のケースでも記載したとおり、法律上、証人2名以上が必要とされていますが、遺言者の相続人や受遺者は利害関係上、証人になることができません。
ご依頼を受けた司法書士自身が1人目の証人になることができますし、当事務所では2人目の証人も司法書士が担当することが可能ですのでお気軽にご相談ください。
また、当事務所では、遺言内容を把握している司法書士が遺言執行者に就任することも可能です。遺言内容を把握しているため、遺言執行を迅速に手続きを遂行することが出来ます。

当事務所の御連絡先は下記のとおりです。
福岡市早良区祖原29番28号
山本祐司・亮 司法書士・行政書士事務所
司法書士・行政書士 山本亮
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